【図面の書き方!】JIS・ISO・ASMWE規格は違っても大事にしたい部分はココ!

図面の書き方はある程度ルールが決められているのですが、会社単位・担当者単位で細かな部分は自由なのが現状です。自由な部分こそ見落としなどのヒューマンエラーが発生しやすくトラブルも多いようです。では、自由な部分は何が書いてあって、見落とすとどうなるのでしょうか?少しだけ確認してみましょう。

今回の目線はこちら

  • 図面の規格 JIS・ISO・ASMWEって何?
  • 図面だけで製造ができないことがある。
  • チェックしたいスペース・注意書き。
  • 図面枠のチェックポイント。

図面の規格 JIS・ISO・ASMWEって何?

図面で一番重要な事は、誰が見ても同じ解釈ができる事です。ですが何のルールもなしに伝えるのは言葉や表記が多くなりとても見ずらい図面が出来上がることでしょう。そういった事を解消するために決められた規格がISO・JIS・ASMEなどです。
国内での製造図面は、その殆どがJIS規格で書かれているでしょう。ここ最近ですがISO
国際規格で書かれているものもちらほら確認できます。ASMIはアメリカ主導の規格のため国内で拝見することは稀ですが、「ゼロ」とは言いません。

  • ISO国際規格  ドイツ主導で世界共通の規格として書かれた図面
  • JIS規格     日本産業規格、日本規格協会が定めた産業製品に関する国家規格
  • ASMI規格  アメリカの産業製品規格 ※1

※1 公差の表記方法や寸法がインチ表示だったりと注意が必要

図面だけで製造ができないことがある。

通常は図面だけでモノづくりができるのが絶対条件なのですが、大手さんなどは図面以前に標準製造規定のようなものを用意している企業があります。
その資料の中には、溶接の方法や・塗装の焼き付け方法・検査方法・・・など事細かに書かれた資料の場合があります。資料番号・ページ数・第〇頁など書かれている部分が図面の空白部分に記載があった場合は、その資料を確認したり、取り寄せたりする必要があるからです。

例えば
資料の中に 「納品時、検査成績書添付の事」などの記載があった場合、見落とした場合考えられることは。

・再度検査が必要かもしれない
・検査成績書の作成
・検査項目のすり合わせ
・納期の遅延 などなどです

チェックしたいスペース・注意書き。

私は形状や寸法の確認の前に、「空白スペースの注意書きのような部分」を先に全部チェックします。そこに書かれていることが、わりと自社でコントロールしにくいことが多いからです。

例えば

・外注の情報 焼き入れ・塗装・メッキ・研磨・・・
・検査方法 適正な検査機がないと検査ができない
・標準製造規定 資料不足により見積りが高くなる可能性
・購入部品の手配 どちらが手配するかの確認
・納品方法の要望 個別包装でなどの要望

注意書きの見落としは、納期・見積りに関連しますので最後に確認では間に合わなくなる・利益が出ないなどに繋がる場合があります。

図面枠のチェックポイント。

図面枠は、その製品を識別するために使います。ですので、最低限の欄が埋まっていることの確認はしましょう。
品番・数量・材質・作成年月日・承認者・変更履歴、この6項目です。
この項目が合致していれば、古い図面が回ってきた・変更が反映されていない、などのミスは避けれるでしょう。
見積り時、空白があった場合可能な限り問い合わせすることを心がけましょう。

まとめ

JIS・ISO・ASMWE規格など、図面の書き方の規格はあっても、実際は微妙に会社単位・担当者単位で書き方に特徴があるのが現状でしょう。モノづくりの現場からすると、不良品・不具合品は限りなく「ゼロ」にしたいところです。ある程度の経験を積めば注意書きの見落としなどは少なくなります。ですが最初のうちは指さし確認での、注意書きチェックをお勧めしますね。これは、営業・加工者・設計者、皆同じです。スムーズに製造を行う事を大切にするなら図面の見方のルール作りを行ったほうが良いでしょう。
注意書き⇒図面枠⇒製造物の形状
このような順番で確認できるとロスは最小限になる可能性が上がるでしょう。