地球に優しい電気自動車(EV車)そのポテンシャルをチェック
わたしもそうですが、あなたも必ず自動車の買い替え時期ってやってきますよね。安いものなので、「失敗したくない!」わたしもです。そんな中、ここ数年で勢力を伸ばしてきた?電気自動車。実際は電気自動車は選定対象に上げるべきものなのでしょうか?
2030年代の「新車ガソリン車の販売中止」に伴って考えなければならない現実です。今なのか・未だなのか・未だならいつなのか。時期を判断するための基礎情報を確認してみます。
どれくらいの方が利用されている ― 普及率。
先ず実際にどのくらい売れているか気になるところですよね。この部分に関しては、一般社団法人日本自動車販売協会連合会さまのお力を借りて過去12ヵ月分を調べています。この記事を書いているのは9月ですので、最新のデータである「2022年8月~2021年9月分」までの集計です。
一般社団法人日本自動車販売協会連合会 燃料別販売台数(乗用車)を集計させていただきました。
ガソリン車 | ディーゼル | HV | PHV | EV | FCV | LPG | 合計 | |
2021/09 | 71.004 | 12.776 | 81.563 | 1.829 | 2.476 | 85 | 17 | 169.723 |
2021/10 | 68.133 | 8.727 | 70.784 | 1.302 | 1.605 | 51 | 9 | 150.608 |
2021/11 | 82.901 | 8.370 | 93.247 | 1.981 | 2.151 | 72 | 1 | 188.723 |
2021/12 | 84.611 | 12.523 | 88.527 | 3.052 | 2.419 | 158 | 9 | 191.299 |
2022/01 | 74.942 | 9.477 | 91.610 | 4.037 | 1.691 | 166 | 3 | 181.926 |
2022/02 | 81.978 | 13.256 | 84.293 | 2.756 | 2.281 | 163 | 2 | 184.729 |
2022/03 | 126.830 | 17.203 | 132.602 | 3.543 | 4.219 | 140 | 7 | 284.544 |
2022/04 | 72.246 | 6.518 | 70.781 | 2.269 | 1.610 | 82 | 3 | 153.509 |
2022/05 | 60.554 | 6.095 | 65.190 | 2.953 | 1.572 | 28 | 13 | 136.405 |
2022/06 | 74.770 | 9.699 | 78.472 | 3.306 | 3.379 | 49 | 5 | 169.680 |
2022/07 | 81.999 | 9.753 | 88.621 | 4.147 | 2.169 | 14 | 8 | 186.711 |
2022/08 | 63.410 | 9.439 | 76.555 | 2.863 | 2.034 | 10 | 5 | 154.316 |
合計 | 939.378 | 123.836 | 1.022.218 | 34.038 | 27.606 | 1.018 | 82 | 2.152.173 |
比率 | 43.83% | 5.75% | 47.50% | 1.58% | 1.28% | 0.05% | 0.00% |
全体の登録台数は、2.152.173台。ガソリン車+ディーゼル車で見ると54.08%期待が持てそうな数字ですが、純粋な電気自動車(EV車)の登録は、全体の1.28%、27.606台しかないのです。
これを2050年には、100%に…ハードル高いですね。
普及しない問題点はどこにある?
問題点を確認するためには、反対部分の利点も確認しなければなりません。
利点として考えられる部分は…
- カーボンニュートラルの実現への協力。
- 燃費がいい。
- 走行時の騒音・振動が少ない。V2Hへの可能性。
- 補助金の活用(地域・年度・時期によって変化する。)。
- アイドリングがない(エネルギー効率が良い)。
問題点として考えられる部分は…
- 本体価格が高い。
- 走行距離が短い。
- 燃料補給(充電)の時間が長い。
- 補助金を調べるのが面倒。
利点ばかりであれば、普及しない理由にはならないはずなので、問題点を考えてみます。
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本体価格が高い。
メーカや車種・グレードによって違う車の価格を比べるのは非常に難しい所です。A車とB車と決めてしまえば良いのですが、この記事は「電気自動車」というくくりですので話がすり替わってしまいます。ですので、わたしの独断でザックリ見ていくと「近しいグレードの車であれば、電気自動車は+100万円。」こんな表現が一番しっくりきます。「電気自動車は、ガソリン車の+100万円。」価格は、答えにつながる要因です。
走行距離が短い。
現行の電気自動車ですとメーカ公証で600㎞、フル充電で600㎞走行できる車種があります。ガソリン車はどうでしょう、車種にもよりますが、自家用車で50ℓ前後×20㎞/ℓ(燃費)=1.000㎞。この段階で、電気自動車はガソリン車より4割短いです。因みに600㎞だと、東京から北は秋田・西は神戸ぐらいまででしょうか。1.000㎞だと北は青森を越えます、西は山口というところでしょう。この距離を長いと思うか、短いと思うかは、あなたの利用方法次第なんですよね。イメージ先行でガソリン車より走行距離がを問題としているかもしれないですね。1日600㎞は、かなりの距離ですよね。使い切る人の方が少ないかもしれないです。それでも、「電気自動車は走行距離が…」この声は少なくありません。
燃料補給(充電)の時間が長い。
ガソリンの補給は、ご存じの通り順番が来れば5~10分程度でしょう。電気自動車の場合、急速充電で、30分程度・200V充電で6~7時間・100V充電で13~14時間です。
家庭用コンセント 100V15Aは1.5Kwですので、14時間の充電で1.200円前後でしょうか。
1.200円で600㎞ 燃費はかなり良いのですが、充電時間が問題ですね。半日以上おいておかないと行けないところが問題です。
※充電器・充電スタンドについては別でお話しできればと思っています。
「Time is Money」600㎞走るために、半日以上の充電時間が必要。これもあなた次第なのですが、効率よく時間が使える必要はあるようです。
補助金を調べるのが面倒。
自分で調べると大変です、専門の会社さんやディーラーさんに尾根がするのが一番だと思います。というのも、地域での助成金や補助金もありますし、どうせなら全部欲しいじゃないですか。でも、調査となると…「餅は餅屋」プロにお任せするのが一番なのですが、最初はどうしても調べちゃいますよね。「そしてわからなくなる…」これも問題点ではないでしょうか。
維持費用。
電気自動車は、部品点数が10.000点減少すると言われています。当然チェックする個所も少なければ、交換部品も少なくなるはずです。オイル交換・フィルター交換は電気自動車には存在しないのです。車検も当然安くなるでしょう。車種によって違いは出てくるとしても、ガソリン車の半額近くが常識になりつつあるようです。
まとめ。
電気自動車と大きな枠でのポテンシャルチェックを行ってきましたが、問題点は車体の価格と、充電時間のようです。車体価格は、タイミングが良いと大規模な補助金・助成金のタイミングがあるかもしれないので、タイミングを見計らっての検討が必要かもしれないですね。充電時間の問題…ここはかなり深いですね。10年近く前ですがEV車用の充電器の製造・設置・・・に携わったことがあります。その時に言われていた問題点が未だ解消しきれていない現状を考えると、車体以上に先に考えねばならないところがあるようです。