休日配信・勝手に色々考える。EV車の充電設備はどのくらい必要。

前回お話ししたように、充電設備の問題でEV車の購入が少し遠のいたかもしれないクロです。そこで考えました、今の環境を引き継ぐぐらい便利に充電設備をそろえればEV車の購入は近づくのでしょうか。とは言っても、「充電できない、動かない」では話になりませんので、どのくらいの設備があれば良いか勝手に計算してみます。

今のガソリン車の環境とは。

「どのくらい」と言っていますが指標が欲しい所です。そこで考えたのが、ガソリンスタンドの数と給油稼働率。大手ガソリンスタンドの数は、調査ができました。24,315件これが2022年4月の数字のようです。給油稼働率については、調査ができなかったので、友人のガソリンスタンドに確認してみました。4割程度が給油稼働率と言っていましたが、調査資料がないので、3割りに減らして計算していきます。

条件1  :ガソリン車の給油状況/全国
総件数 :24,315件
給油口 :4口
稼働時間:12時間
稼働率 :3割(肌感なので↓ぎみ)
給油時間:15分/台
24.315件×4口×12時間×3割÷15分/台=87.534台/日
1日で87.534台の給油をこなしている。(大手だけで)

充電器への変換。

条件2 EV車への給電
充電台数:87.534台
※急速充電器1回で充電完了と条件を縛る。

※稼働率は1回転とします。

急速充電器なら87.534台
この数字は、平日・週末を考慮していないので、週末・行楽シーズンは考慮していません。

9万台が最低必要。

勝手な計算ではありますが、指標の数字が計算できました。約9万台これが必要台数になりますが。問題は、ガソリンスタンドのように「10分~15分待っても順番がこない。」ここに問題があります。EV車の充電時間は、ガソリン車の給油時間の2倍以上です。先にお話ししたように、「EV車充電放置現象」が発生すれば、充電設備の効率は下がります。こんな事を考えると、何倍の余剰を持たなければならないのでしょう。

充電時間の問題も。

ここで言う時間は、充電を行う時間帯の事です。予測できるのは、平日日中は、利用頻度が少なく、夕方からの利用が多くなる。休日夕方は…考えたくないですね。
ここで予測できるのは、一極集中。この考え方でも余剰は必要なのでしょう。

集合住宅(マンション)で設備導入を新規で考える。

住民のすべてが利用するなら新規設置も考慮できるかもしれませんが難しい話ですね。青空の駐車場・屋内駐車場でも変わってきます。

青空駐車場の場合。

先ず、電気を引かねばならないですね。建物に沿っての工事であれば可能性はありそうです。工事費だけ出せれば問題ないでしょう。ですが、広々とした建物から離れた場所に駐車スペースがあるような駐車場の場合は、地下に電線を埋め込む必要がある場合などがあり、数百万の工事になるでしょう。青空は厳しいか…充電スポットの利用が必須になる可能背ありですね。

室内駐車場の場合。

コンセントがあれば大丈夫。こんなわけにはいきません、電気代を誰がどれだけ使ったかわかるようにしないと…一番簡単なのは、契約式の充電設備を提供している企業の充電設備の交渉をするのが早道でしょう。設備の設置を依頼して利用者個人で契約。利用者カードで充電⇒従量制で支払い。どちらにせよ住民の許可は必要でしょう。

2030年を視野に入れると。

「2030年代にガソリン車の販売終了。」ここを考え要求を考えてみる。9万台の充電器では足らない余剰をどのくらい見るか、最低2倍は、必要だと考えています。そのぐらいの数がないと、普及は規模しいのでは…お気づきの方もいるかもしれませんがこの考え方には、家庭で充電できる部分は考慮していません。この部分がもう一つの余剰です。わたしは、本来の必要台数を9万台×4~5倍と考えています。「EV車充電放置現象」これが原因です。

  • 充電設備が増える。
  • 人が時間を持て余す。
  • 商売が成り立つ。

お話をしたように、ショッピングモール・パチンコ店・ホームセンターなどは積極導入するでしょうが、「EV車充電放置現象」を止める手立てはないでしょう。

高速道路では、もっと充電設備。

通常の考え方で、高速道路の走行中充電切れを起こせば、「高速自動車国道等運転者遵守事項違反」2点・9.000円の罰金です。高速のSAなんかは通常以上の充電設備がないと、充電不足でSAから出れない現象も生まれるかも。ここでも「EV車充電放置現象」

まとめ。

2030年代までに充電設備は9万台以上、その後50万台から70万台ぐらいないと、今のガソリン車と同じ環境とは言えないでしょう。GWや連休・夏季休暇に家族で遠出も充電設備が揃っていれば問題ないことですが、家を出る時は楽しい旅行も、SAから出られない目的地に着くのが深夜…こんな事もあるのかもしれないです。EV車導入は、さらにハードルを上げたような気がしてきました。