板金締結を行えるリベット、ネジとの違いと特徴。

リベットって、ネジ止めと「どう違うんですか?」締結するという意味であれば同じことのできる部品となります。簡単にお話すると、利用目的による利用場所が違うんです。「???」と思われたあなたの為に簡単にご説明していきますね。

リベットとネジ止めの違い。

大きな違いとして、再利用が利かないのがリベットで、何度でも繰り返し利用できるのがネジです。
リベットは、一度締結すると工具で外すのではなく、破壊するしかありません。ですが、ネジの場合は何度でもドライバーで外すことが可能です。更にネジは何度でも再利用が利きますが、リベットは破壊してしまう為、再利用はできません。

板金加工での利用場所。

ネジ止めは、メンテナンスなども含め「開ける必要性がある」場所に使われます。
リベット止めは、取り付けたら二度と外さない場所に使われます。逆の発想で言うとユーザーにイタズラされないようにしたい場所には、「リベット」そうでない場所には、「ネジ止め」を選ぶことが一般的です。

種類と幅広い製品利用。

リベットにはいくつもの種類がありますが、ブラインドリベットと呼ばれるものが板金締結には一般的です。
選ぶ時に注意しなければならないのは、締結する板金の板厚です。板厚が対応している範囲にないと締結が不十分で外れる(破壊される)可能性があります。「かしめ板厚」などで製品にスペックとして記載されていますので必ず確認してください。

利用されている製品。

利用されている製品であなたの身近にある製品は、ジーンズのリベットであったり、カバンの留め金・皮製品の締結などにも使われます。製品の締結以外にも装飾として利用される場合もあります。飲食店の厨房のテーブルや窓枠のサッシなど、建築物や家具類などにも利用されあらゆる場所にあるのがリベットです。

リベット締結の特徴。

特徴としては、次の事が挙げられます。

  • 裏面もフラットに近い 
  • 見た目は良好 
  • 締結に専用工具が必要 
  • 外すのにも工具が必要 
  • 再利用が利かない

専用工具。

工具が必用なのは、ネジ止めも同じなのです。ですが、リベットは「止める道具・外す道具」は別なものを使います。

止める道具。

リベッターと呼ばれる道具です。手動式・電動式・エアー式の3種類があり目的は皆一緒です。(動力が違うだけですね)近年はホームセンターなどでも手に入るので目にした事がある方も多いかもしれませんが、リベッターはすべてのリベットサイズに合っているわけではありません。「ノーズピース」と呼ばれるリベッターの先端に付ける工具があります。これが締結したいリベットと合ったサイズの物であれば問題ないのですが、そうでない場合は、締結が出来ない場合もありますのでご注意ください。「ノーズピース」は「リベッター」購入時に初期同梱の他、単体でも販売されています。※ノーズピースが複数ついて販売されている物もあります。

外す道具。

一番簡単なのは、ドリルでリベットの中心を抜いてしまう事です。この場合は、リベットがバリになったりケガの恐れがあります。専用の道具の一つとして、ドリル形状のリベット外しと呼ばれるもので、リベットを外す時、バリが出にくくなっています。もう一の道具は、リベットのフランジ部分をテコの原理で剥がす道具です。

リベットの材質とスペック表。

リベットの種類は、ステンレス・アルミ・銅などがあります。強度、外観で選ぶのが通常ですが、ハンドリベットはアルミを選ばないと手が大変なことになります。
リベット本体のスペック表で注意しなければならないのは…

  • かしめ板厚   締結できる板厚の厚さです。
  • リベット径   リベッター・ノーズピースに合うか確認
  • 下穴径     板に開ける下穴のサイズです

この3つは必ず確認してください。それに合ったリベッターが必要です。

  • 利用の注意

締結時は、製品に対して垂直にリベットが当たるように注意して締結してください。
ハンドリベットを利用される時に数が多い場合は、軍手などで手を保護した方がよいです。

まとめ。

リベットの使い方の重要な部分で、「締結したら外さない。」この部分はとても重要です。ネジ止めのように外す可能性がある場合は、ネジを利用した方がよいかもしれません。道具の購入が必須と思われるリベットの利用は少しハードルが高いように思われるかもしれませんが、ネジのように緩むことも無く締結強度を保てるのはとても魅力的な締結方法です。