旋盤加工の基礎・何ができる・注意すべき点
「旋盤加工って何ができるの?」そんなあなたに、できることをお伝えします。金属加工は知恵を出すことで加工を行い、要求が増えることにより加工機の種類が増えてきました。旋盤加工機は古くからあり原点は「ろくろ」だと言われている説もあるようです。そんな旋盤加工機が今の世の中でも現役でいるのはそれだけ要求があるからでしょう。そんな旋盤加工機のできることと特徴を見ていきましょう。
旋盤加工機の特徴。
旋盤加工は、加工物(製品)を回転させ、刃物(バイト・ドリル…)を押し付けて切削加工を行います。刃物の形状により削ることのできる形状が変わるので、多種の刃物を用意して加工を行います。精度は非常に良好で0.001㎜での加工は問題ない所です。
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今後、加工物(製品)をワーク、刃物をバイトと呼んでご説明します。
加工機の種類。
汎用旋盤・NC旋盤・CNC旋盤があります。汎用旋盤は、手動での加工で熟練の技術が必要です。NC旋盤は、数値を制御する制御盤が付いていいて、データを入力することにより加工が可能な加工機です。CNC旋盤は、コンピューター制御です。CAD・CAMを利用して加工データを作り加工を行う加工機です。
できること。
加工でできることは、大まかに「切る・穴をあける・削る」この3つに分けられます。
切る。
大きなワークから形状を切り出すような場合、必要な部分だけ切り落とす、若しくは不要な部分を切り落とす加工です。
穴をあける。
ワークの先端中央にネジ穴を開けたい時などに利用されます。。
削る。
これが本来の旋盤加工ではないのか?と言うほど加工の種類が多くなります。
外周の加工。
外周を「一皮むく・一部細くする・フランジを作る(溝を作る)」などの加工を行います。
テーパー加工。
テーパー(斜めの形状)を作り出すことが可能です。
内径加工。
外側ではなく、ワークの内径に穴をあける形状を作り出せます。
ネジ切り。
外形・内側にあけた穴、にネジ加工が行えます。
バイトの種類。
バイトの種類は目的によって先端形状が違います。
- 面を出す
- R形状を作る
- 溝を掘る
- ネジを切る
- フランジを作る
- 斜面を作る
更に刃先の向きがあるのでバイトによっては右向き左向きがあり、削りだす形状に対して大きさがあるので選定には知識が必要です。小さいもので対応は可能なのですが、削ることに時間がかかりすぎてコストが高くなる可能性があるため適正なバイトを選ぶのは工場の技量でしょう。
旋盤加工は次工程がある可能性が。
すべての製品ではないのですが、旋盤で加工できる製品は丸い外形のものがほとんどです。その為、製品としての利用の場合外周円に対して「軸部分」を設けることが多い可能性があります。部分的に切り欠きを入れたり、キー溝を切ったりです。この加工はフライス盤を利用したり、スロッター盤を利用したりするので「次工程が存在する」と言うことになるのです。
まとめ。
旋盤加工は、丸い形状の製品を削り出す加工です。時に多角形の製品や、中心に重心のない製品を依頼されることもありますが、そんな時作業者は「ドキドキ」です。見ていて怖いんですよね。旋盤で加工できる部品の設計での注意点は、重心がぶれると加工が難しくなるということを意識してみてください。重心が大きくぶれる加工は、「できない」ではなく、高額になる可能性があります。