板金加工初級【溶接方法】を理解 大きく分けた3つの方法。
溶接方法ってよくわからないですよね。方法としては細かく分けると20種類ぐらいあるんですが、細かく分けたら、そりゃ分かりませんよ。でも大きく分けると、たった3つなんですよ。その3つの方法を簡単にご案内。代表的な溶接方法・対応できる素材の厚さなどもご案内です。
最初に溶接って何!
先ずはここから「溶接の意味を知りましょう。」
怒られてしまうかもしれないですけど文字の通りで、「溶かして接合する」これが溶接です。溶かし方には、熱をかける方法や圧力をかける方法があって、その熱や圧力のかけ方で細かく方法が分かれていきます。
3つの方法。
大きく分けると3つと言いました。その3つをご紹介していきます。
融接。
接合したい母材同士を部分的に溶かし接合する方法です。設定などの他に経験が必要です。
圧接。
接合したい部分に圧力と熱を同時にかけてピンポイントを溶かし接合する方法です。圧接は、他の溶接と違い、加工機の設定さえ行われていれば初心者でも可能です。
ろう接。
「はんだ」や「ろう材」と呼ばれる部材を溶かして接合する方法です。母材は溶かさずに接合するのも特徴の一つです。注意点として接合したい材料よりも融点が低い必要があります。
代表的な溶接。
3つの溶接の、それぞれ代表的なものを少し上げていきます。
メジャーな融接。
メジャーな融接は、2種類にわかれます。融接の種類があるのは、利用するガスや設備の違いで、目的によって進化を続けてきた結果と言えるでしょう。
アーク溶接。
CO2 / TIG / MIG / MAG などです。
レーザー溶接。
YAG / ファイバー / ディスク などが挙げられるでしょう。
圧接-抵抗溶接。
スポット / プロジェクション / シーム
ろう接。
ろう付け / はんだ付け
融接の解説。
あなたが溶接を考えた時に一番最初に検討されるのが、「融接」ではないでしょか。
種類があるのは適した対象があるからです、得意分野を見ていきましょう。
比較するのは、TIG・CO2・MAG・MIG・レーザーこの5種類とします。
材質について。
鉄 CO2 / MAG
鉄・ステンレス・アルミ TIG / MIG / レーザー
板厚。
1.0㎜以下 CO2/MIG/MAG は得意ではない。
1.0~4.5㎜ 何でも大丈夫。
4.5㎜~以上 TIGは得意ではない。
※得意ではないとの表現は、「作業者により違うからです。」
仕上がり具合。
TIG / MIG / レーザーについては、かなりきれいです。他は溶接後、酸化物が付着したりしますので、「仕上げ」工程が必要になります。
コスト。
相対的に見て、CO2が一番安いのではないでしょうか。
まとめ。
要求値がある分だけ、方法が生まれたと言うことでしょうか。それでも、薄い板には「TIG溶接」、美観を求めるなら「レーザー溶接」などの特徴は出始めてきています。あなたの要求はどこにあるのでしょうか?その要求を明確にして伝えるのが欲しい製品を手に入れる一番の近道でしょう。溶接の種類を覚えるというより、要求に対応した溶接が必ずあって、その要求を選び出すことが大事だということをご理解ください。