2分でわかる「炭素量」多い金属・少ない金属、どう違う。
炭素量って注意されていますか。「何となく機械部品だからこの素材」、「以前これで作って不具合がないからこの素材」こんなことないでしょうか?近年はCAE(Computer Aided Engineering)で素材の解析もできますので、経験値からの設計は減ってきているようですが、CAEを扱う人が理解していないと、「何となく…や、以前これで…」と同じになってしまいます。深くなくても知識として「炭素量」を少しだけご案内です。
炭素量が多いと・少ないとどうなる?
単純に炭素量が多いと。
- 硬くなります。
- 引張強さが高まります。
- 伸びにくくなります。
少なくなればその逆です。
硬くなる。
金属が固くなると加工が面倒になります。面倒とは、加工時間が多くかかったり。通常より硬い工具を使って加工しなくてはならなくなります。
引張強さが高くなる。
引張強さとは、素材に力を加え、その変化を確認します。
試験では、力を加えることにより確認できることは。
- 無変化(開始時)
- 伸びる(変形)
- せん断(破壊)
伸びにくくなる。
金属加工のプレスや曲げは、金属が伸びることにより加工が可能になっています。伸びにくい金属は、プレスや曲げには向かず、切削加工などが向いているということが言えるでしょう。
まとめ。
炭素量が多いと硬く壊れやすい性質になります。逆に少ないと粘るといいますか、柔らかく・伸びやすく加工しやすい素材になってきます。目新しい素材の種別を目にすることがあった場合、炭素量を注目すると良いかもしれません。