量産品と個産品、設計の考え方

2022-05-20

よく聞かれるのですが、「量産品と個産品の設計って何か違うのですか?」
考え方の問題なので必ずここが違うというのはないです。ですが、知っていて損はないことをちょっとだけご案内します。
商品企画に近い部分もあるので少しだけお付き合いください。

今回の目線はこちら

  • 量産品と個産品の違い。
  • 生産予定数も設計の一部・価格を決める大事なポイント
  • 個産品設計は幅広い知識が必要-アンテナを広く深く
  • 個産品のコスト-標準品を多く取り入れる

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量産品と個産品の違い。

「いまさら!」と思われるかもしれませんが、この話を進めていくために再確認させてください。
量産品 - 大量に生産することを目的に設計され作られる製品。
個産品 - 個別生産の略。目的に対応した個数を必要な数だけ作る製品。

例えば
どこのスーパー・コンビニでも手に入る「食品」を考えてみてください。
食品が量産品・食品を作る工場のラインが個産品です。
この違いが設計にも影響を与えてくる可能性があります。
逆に言うと違いを理解して設計を行わねばなりません。

生産予定数も設計の一部・価格を決める大事なポイント。

個産品と量産品の関係は、割と密接です。その間を取り持っているのが生産予定数です。

食品であろうが、文具であろうが、便利グッズであろうが大量に同じ形状のものを作る場合、金型が必須と言っても良いでしょう。(金型は、大きさ・分量・製造時間などを揃えるために使われます。)金型は小さなものでも数十万、大きなものになると数千万と幅が広いですが、生産予定数に合わせて考えると、その効果は絶大です。

例えば
菓子パンを日本全国のコンビニに各10個・356日収めるとすると…

コンビニの店舗数が、約56.000店
56.000×10個×365日≒2億個 作ることになります。
販売計画が3年あれば、単純に6億個です。
ここで、1個・1円の設備投資(工場ラインの生産費用)と考えると
工場ラインの設備投資費用は6億となります。
6億のうち金型が数千万・・・「たいしたことない」に繋がります。


かなりざっくりした話ではありますが、量産品は「販売予定数」も設計のうちです。
金型を使っていかに安く安定して作るかがポイントですね。

個産品設計は幅広い知識が必要-アンテナを広く深く。

個産品の設計は、専門的な知識以外でもう一つ注意したいところがあります。
標準部品への知識です。
私の経験でよく目にした勿体ない設計は
・ゼロから作らなくても標準品がある。
・標準品の一部加工で対応できそうな部品がある。

これは、価格を抑えるだけではなく、設計時間の短縮にもつながります。
ですが、部品の名称・形状・規格サイズなどを調べる能力がなければゼロから設計するしかないです。日ごろから標準部品の名称・形状ぐらいは勉強しておくと良いかもしれません。

個産品のコスト-標準品を多く取り入れる。

ここでいう標準品とは、製品として販売されている標準品ではありません。

今回は、個産品の例として生産ラインのお話をしました。そこで考えられるのは、あなたの会社で作られた個産品は、あなたの会社では、標準品です。
極端なお話かもしれませんが、また一つ例をあげてみましょう。

「菓子パン」の話をもう少し具体的にしてみましょう。
一番最初に製造ラインとしての個産品 「クリームパン」の製造ラインを作ったとしましょう。売り上げ好調で今度は、「チョコパン」の製造ラインを作ることにしましょう。
クリームとチョコの違いはあれど、殆どが同じ製造ラインの代用で済むでしょう。
あなたの会社のパン製造ライン(個産品)を標準品としてライン設計を行えば、設計時間は大幅な短縮になります。

今現在手元にある設計は、将来どんな可能性を持っているのでしょう。
設計⇒製造後は、標準品として利用しましょう。

まとめ

量産品と個産品は、その利用用途により設計時のポイントが大きく違う場合があります
その部分を十分理解して設計は行うようにしましょう。
生産予定数を取り込んだり、一度作った製品を標準品考え個産品設計に取り入れる。モノづくりはコストとの戦いである部分もあります。幅広い情報収集能力・日々の探求心で大きく変化する場合もありますのでご注意ください。
最近はどこでも、スマホでメモを取ったり写真を撮影したりできますから。

どこかで標準品・購入品についてご案内できるといいですね。
それではまた