まだ間に合う!3年後・5年後差をつける【3DCAD】設計者かオペレーターか

皆さんこんにちはクロです。
3DCAD使ってます?私は当然仕事なんで毎日使っているんですが…
先日、些細な事から3DADの普及率と加工先への依頼状況の話をしていて
普及率悪くないか?デメリットが多いのか?メリットが少ないのか?なんて話になりました。狭い範囲での話になってしまうかもしれませんが、今回はそんな3DCADのお話です。

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普及率に驚き

少し前の資料ですが2020年発表の 
経済産業省発刊の 2020年版ものづくり白書(参考資料)内で
3DCADを純粋に利用して設計を行っているのは17%
そのデータを利用して協力工場へモノづくりを依頼しているのは15.7%
低すぎないですか?何か闇の中にあるような深い理由でもあるのでしょうか?
ここから劇的な伸びを示すことはできるのでしょうか?

経験から3DCADを考えてみる

私の周りには3DCADを利用されている方がたくさんいらっしゃいます。ですが中には2DCADや、数人ですがドラフターで図面を書かれている方もいらっしゃいます。ドラフターを使われている方は、今回の話の対象外ですが、大手退職後弁理士さんされてる方ですね。
以前2Dを利用されている方に「何故3Dにしないんですか?」と伺うと、「十分間に合っているから」殆どの方の答えがこれでした。間に合っているから使わない?とも思ったのですが、その立場によってメリットもデメリットもあるのでしょう。
今回のテーマである3DCADを先を見据えた部分も入れてメリット・デメリットを考えてみます。

2Dと比べた3Dのメリット

  • CAE・干渉チェックが行える
  • お客様とのプレゼンにも使える(図面理解の経験の少ない方にも伝わりやすい資料)
  • 3Dを作ると2Dも簡単に作れる
  • 3Dを変更すると2Dも変更されるため図面管理がしやすい
  • 3Dでのモノづくりの依頼ができるようになり、納期が短くなる可能性が出る
  • 2D図で行われる図面全体の検図がモデルで行える

2Dと比べた3Dのデメリット

  • 3Dは何となくでできてしまうので設計者が育ちにくい
  • コスト(製品代・保守費用)が高い

利用者世代

今回のお話は私の経験話ばかりで申し訳ないのですが、3DCADを利用されている年代は割と高い年齢層が多く感じています。
30代・2割り 40代・3割 50代・4割 こんなイメージでしょうか。
20代は偏見と言われてしまうかもしれませんが、3DCADを利用しているのですが、設計者ではないといいますか、オペレーターのように感じます。
何故このような割合になったのでしょうか。
2000年代前半に3DCADは幅広く普及を始めました。
50代-当時30代で設計の初歩を学び独り立ちを夢見たころに新しいアイテムとして3DCADを手に入れた。
40代-新卒で3DCADに出会うが設計の基礎がないためオペレーターとなり、今設計者として学びが必要と追い詰められている。
30代-教育が行き届かず設計者よりオペレーターとして存在している。
この状況より数年で設計者不足がおこるのではないでしょうか?そこが3DCAD普及のチャンスかもしれないですね。

CADオペレーターと設計者

私はオペレーターの方とお仕事するのが苦手です。原因は私の説明が下手だからだと自負しています。オペレーターの方はソフトとして3DCADを利用するのが本当に上手でわずかな時間で対応していただけるのですが、私のように人に伝えることが苦手な人間ではお互いストレスになるようです。
現在の設計業務は規模にもよりますが、設計者がある程度の構想設計を行いオペレーターに依頼して3Dモデルを作るような動きが多いようです。どちらかというとワンオペになりがちで勉強する機会も少なくなるため若い世代(20代)が育っていないように感じています。

3DCADデータ利用の問題点

折角3DCADで設計をしても製造依頼時に図面しか出さない。出せない(社内ルールの関係)などの話を伺うことがあります。勿体ないです、3Dデータを付けた見積り依頼・製造依頼をお勧めします。金属加工・樹脂成型共に今の製造業はデータを作るところから始まります。既にあるデータを利用しない場合、データ作成時間を必要とし。作成データを間違える可能性もありメリットが皆無に近いと思われます。

CAD内で作れない加工・高くなる加工

3DCADも進化しています。加工工場で使われる3DCAD等は加工機との連動は当たり前で、更には通常では加工できない部分をエラー等で教えてくれる機能も付いています。こう考えると加工工場で利用されているCADの方が機能が高いように見えますが、電子機器・PCB設計は行うことができない等と製品をトータル面で見ると弱くなります。数年でこの部分が埋まってくる可能性も望まれます。先ずは、設計用の3DCADで作れない加工・コストのかかる加工に関してはメッセージが出たりするとありがたいのですが…

まとめ

今から3年~5年で設計者不足になる可能性があります。そこで自分の価値を上げる為にも設計者を目指すのは面白いかもしれません。
更にもう一つ欲を出すと加工のわかる設計者は重宝されます。金属・樹脂・木工あるゆる分野に目を向けると良いかもしれませんね。

設計のツボCAD,設計

Posted by クロ